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  • 執筆者の写真You3_JP

最近のイスラエルのコロナ事情(ワクチンの有効性の低下が鮮明に)




 イスラエルの話をする前に、まず、少しだけ英国の話をしよう。既に英国ではコロナのデルタ変異株による感染者が増加し、死者などの実質的な被害は大してないものの、明確に第3波と言えるものが形成されつつある。このような感染者の増加の原因は何であろうか?





 

 英国では、ワクチンの大量接種が開始された結果、コロナの複数の種類の株の間で選択圧が高まり、ワクチンの免疫を回避することが可能なデルタ変異株の割合が飛躍的に高まってしまった。





 感染の拡大、感染者の急増は、日本の大体のメディアは、ワクチンの非接種者の若者達がデルタ変異株に感染しているためであると報道しているだろう。





 しかしながら、果たしてそうだろうか?実際には、イギリスにおけるデルタ変異株の死者の人数は、ワクチン未接種者よりもワクチンの接種者が多い。




 また、感染者についても、高齢者は、ワクチン接種者の方が多くの人数が感染している。

 保守系のメディアは、英国において、デルタ変異株による被害は、ワクチンの未接種者よりもワクチンの接種者の方が大きいと指摘している。つまり、保守系のメディアは、ワクチンを2回接種したのにも関わらず死者が発生していることを問題視している。










 報道によると、英国では、最近の28日間では、コロナによる実際のリスクがあるとされる50才以上の年齢層で、ワクチンを未接種の感染者の割合は、全感染者のたった10%に過ぎなかった。




つまり、海外のメディアの報道内容は、その報道姿勢によって異なっている。

・左派のメディアは、感染拡大は、若年層を中心とするワクチン未接種者の間で起こっていると説明し、ワクチンの若年層への接種を推進している。

・保守系のメディアは、感染拡大はワクチンが変異株には有効でないためであると説明し、ワクチンの若年層への接種は消極的である。


 このことを踏まえてイスラエルでの状況を考えてみよう。左派のメディアの報道内容が正しいのか、保守系のメディアの報道内容が正しいのか、自分自身で答えが出せれば幸いである。


 現在のイスラエルの状況であるが、英国ほどではないものの、デルタ変異株により徐々に感染が拡大する兆候が発生している。





 つまり、イスラエルでも英国と同様に、ワクチンの接種者が次々にデルタ変異株に感染するという事例が発生している。




 イスラエルではファイザー社のワクチンが使用されている。ワクチンの接種者の感染者が増えたことにより、イスラエルの科学者はファイザー社のワクチンの有効性の低下を指摘していた。






 そして、イスラエルの保健省は、今までずっとワクチンの接種を推奨していたものの、ファイザー社のワクチンの有効性の低下を隠し切れなくなった。保健省は、先月の時点でワクチンの有効性が64%にまで低下してることを示すデータを開示した。



このことは、早速、世界で大きく報道されている。




 また、シンガポールでもmRNAワクチンのデルタ変異株に対する有効性の低下が確認され、ワクチンの有効性は、69%になっていると評価された。




 その結果、ワクチンの有効性の低下を指摘されたファイザー社は、3回目のブースターワクチン接種の緊急使用の承認をFDAに求める見込みとなった。不思議なことに、世界のメディアは、ワクチンの有効性を疑うのではなく、ワクチンの接種回数を増やそうという報道をしている。




 いずれにしても、まずは、ワクチンの接種対象を小さな子供を含めるように拡大しようという話がある。しかしながら、それよいのだろうか?

 今回のイスラエルでは、未接種者のせいで感染が拡大していると言い訳することができないぐらいの大きな割合で接種者がデルタ変異株に感染している。


 イスラエルの大病院であるランバン病院では、初のデルタ変異株による死者が発生したが、その死者は、ワクチンを2回接種していた。また、コロナ病棟にいる重症患者も全員ワクチンを2回接種済である。



 そして、イスラエルの最新の感染者のデータ(6月27日~7月3日)では、デルタ変異株に対する感染予防効果がほぼ失われているということが判明してしまったのだ。


 イスラエルの当局が開示した表を確認すると、全体の感染者に占めるワクチン接種者の人数の割合(Percent of Cases, Vaccinated)は、イスラエルの人口におけるワクチン接種者の割合(Percent of Population Vaccinated)とほとんど変わらないことが分かる。この表を見る限りだと、ワクチンの接種に何のメリットもない。






 ワクチンのデータに精通したJSatoさんの分析によると、ワクチンの2回接種によって得られる免疫の有効性は22%にまで低下している。その一方でコロナに自然感染して回復した人が持っている免疫の有効性は81%と高い。







 JSatoさんによると、この調子でワクチンの有効性の低下が進むと、デルタ変異株に対するワクチンの効果がマイナスになってしまう。




 イスラエルではどうやらデルタ変異株に対するワクチンの効果がほぼ無くなっているか、逆効果になりつつある。そのことを裏付けるように、イスラエルでは、ワクチンの接種が進んでいないアラブ人や超正統派のユダヤ教徒の感染割合が極端に少ないというデータも存在する。下の表において、イスラエルの人口の12%を占める超正統派のユダヤ教徒の人々感染者の割合はたったの1%しかない。







 つまり、イスラエルの事例で分かったことは、超正統派のユダヤ教徒の人達は既に感染済の人が多く、自然免疫ができている。その人達は、自然免疫のおかげでデルタ変異株の感染を免れている。今では、ユダヤ教徒の人達は、マスクを着用せずに、健康に平穏に暮らしている。ワクチンを接種することもなく、デルタ変異株に感染しにくい。

 超正統派の人々は、コロナを防ぐためには、ワクチンではなく、熱いお茶やビタミンが効果的であると話している。








 当面、イスラエルは、ワクチンを接種した人達での間でデルタ変異株の感染者が増えつつあり、ロックダウンをするか、もしくは、英国やシンガポールのようにウィルスと共生するか、その選択を迫られている。


 勿論、イスラエルの人達は、もうロックダウンはこりごりだ。ウィルスは決していなくならないし、ロックダウンで根絶ができないことが分かっており、何の解決にもならない。マスクも役に立たなかった。自由を求める人々は、ウィルスとの共生を望んで抗議活動を開始している。




 ここまで読んだことで、左派のメディアの報道内容が正しいのか、保守系のメディアの報道内容が正しいのか、を考える際の参考になったかもしれない。自分自身で納得できる答えを出せればよい。どちらにしても、自分で出した答えが正解だ。







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