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  • 執筆者の写真Sarah

リバプール:ビートルズ、フットボール、そして海

リバプールでは、70年代から80年代にかけての深刻な危機により、失業、貧困へと陥った過去があります。19世紀に世界有数の力を持っていた都市にとっては、まさに地獄への転落のような経験。そのような悲劇から現在では、全面的に改装されたウォーターフロントや世界的に有名な美術館・博物館をかかえ、リバプールはその威厳を取り戻しています。それはルネッサンス、つまり「復興」という言葉が当てはまるのではと思います。私は8月に4日間滞在しましたが、この街をとても気に入りました。よくあることですが、強いアイデンティティは困難な状況下でこそ形成されます。リバプールもその良い一例と言えるでしょう。


ビートルズの足跡を辿ってリバプールを訪れる

リバプールといえば、まず思い浮かぶのがビートルズです。ここがザ・フォブ・フォー(Fab'4)の原点です。すべては1957年、ポール・マッカートニーとジョン・レノンの出会いがこの歴史に残るバンドへと築き上げていく始まりでした。その後、彼らはジョージ・ハリスンとバンド「クオリーメン」を結成することにしました。その特異なサウンドであるが故いくつかのレコード会社から断られてしまいます。ようやくプロデューサーのブライアン・エプスタインにその才能を見出された二人は、1960年から1962年にかけてハンブルグで音楽を学び、帰国後、新しいドラマーのリンゴ・スターを迎えて、1963年にファースト・シングル「Love me Do」をリリースし、驚異的な成功を収めました。次々とヒット曲が続き、「ビートルマニア」と言う熱狂的ファンが登場するようになります。ビートルズは、1963年から解散をする1970年までに12枚のアルバムを発表しており、わずか10年の間に彼らは音楽の歴史に革命を起こしました。

ビートルズの歴史を知るためには、博物館「ザ・ビートルズ・ストーリー」を訪れると良いでしょう。入場料は15ポンドと少し高いですが、本当によくできた展示がされています。有名なイエローサブマリンをはじめ、たくさんの写真、楽器、衣装、再現映像があります。ビートルズがリバプールでデビューしたキャヴァーン・クラブのステージを、当時のまま再現されている場所もあり、最後には、ビートルズ解散後のソロ活動の軌跡を辿った展示もあり…きっと"♪We all live in a yellow submarine... ♪"と口ずさんでしまうことでしょう。

そして、「ビートルズ」を使ったマーケティングがところかしこに点在されています。特にマシュー・ストリート(Mathew Street)では「ビートルズ」の付くお店がたくさんあります。キャヴァーン・クラブのすぐ隣には、レノンズ・バー、ビートルズ・バー…そして、お土産屋さんの「ビートルズ・ショップ」、ホテルの「ハード・デイズ・ナイト」、さらには「ザ・フォブ・フォー」のケバブなどです。


観光局も「ビートルマニア」の流れに乗り、ペニーレーンやストロベリーフィールド、メンバーの幼少期の家などを訪れることのできる「ビートルズツアー」をたくさん提供しています。 でも、内容の割にはちょっと高い(45~55ポンド)ような気がします。ビートルズ・ストーリーを見学して、マシュー・ストリートをぶらぶらする方が私はいいかなと思います。



リバプール・ウォーターフロント


前述のようにリヴァプールは、世界屈指の力をもっていた状況からの転落を経験しましたが、そこから這い上がり今現在に至ります。その「復興」の始まりは、ウォーターフロント(Waterfront)でした。2004年にユネスコの世界遺産に認定されたこの建物は、現在は全面的に改装されています。アイリッシュ海に面したマージー川の河口にあり、天気が良ければ散策するのに最適な美しい場所です。市内のほとんどの博物館がこの近くに集まっています(雨が降ればそこに避難することができます)。

リバプール港にある「3つのグレイセス」と呼ばれる歴史的建造物(ロイヤル・レバー・ビル、キュナード・ビル、ポート・オブ・リバプール・ビル)は、新しいウォーターフロントの近代的な建築物と対照的です。


なかでも、一番のお勧めは、リバプールの街とその歴史に完全に特化したミュージアム・オブ・リバプール(Museum of Liverpool)です。産業革命、社会的闘争、70年代、80年代の不況など、多くのことを学べます。最上階には、サッカーとビートルズをテーマにした2つのエリアがあります。音楽とスポーツは、リバプールの2つの柱です。

道路を挟んでアルバート・ドック(Albert Dock)にあるマージーサイド海事博物館 (Merseyside Maritime Museum)は、リバプールの港の歴史について非常に詳しく知る事ができます。18世紀の産業革命や、アフリカやアメリカ大陸との三角奴隷貿易で栄え、19世紀にはヨーロッパで最も重要な港となりました。また、ルシタニア号やタイタニック号などの海難事故に関する興味深いコーナーもあります。リバプールは船主であるホワイトスター・ラインの本社である。最上階には国際奴隷博物館(International Slavery Museum)があります。


リバプールのウォーターフロントには、ロンドンの有名なテート・モダンの流れを汲むテート・リバプール(Tate Liverpool)があり、現代美術が展示されています。ロンドンに画廊を設立したヘンリー・テートは、実はリバプールの実業家でした。テート・リバプールは、ロンドンにあるものに比べると少し面白みに欠けますが、それでもクリムト、ピカソ、マグリット、アンディ・ウォーホル、セザンヌ、ルノワール、ブラックなどの素晴らしいコレクションが揃っています。

良い点は、この4つの美術館は無料であること!


1つの都市に2つのサッカークラブ


リバプールは、イングランドリーグで最も成功した都市であり、伝説的な2つのサッカークラブの本拠地でもあります。1878年に設立され、イングランドで最も古いチームのひとつである「ブルーズ」ことエヴァートンFC(Everton FC)と、1892年に設立され、ヨーロッパで最も優れた成績を収めている「レッズ」ことリバプールFC(Liverpool FC)があります(チャンピオンズリーグ5回開催)。また、リバプールFCは、1985年にユベントスとの試合中に起きた「ヘイゼルの悲劇」と、1989年に96人のリバプールファンが亡くなった「ヒルズボロの悲劇」という、サッカー史上最悪の悲劇を2度経験しています。

ロンドンではアーセナルとチェルシー、マンチェスターではユナイテッドとシティというように、両クラブのライバル関係は非常に強いのですが、それ以上に、この2つのクラブのライバル関係は非常に強いです。リバプールでは、エヴァートンは青、リバプールFCは赤というように、色を選ばなければなりません。レッズのアンフィールド(Anfield)、ブルースのグディソン・パーク(Goodison Park)という2つのスタジアムは、それぞれ徒歩15分ほどの距離にあります。アンフィールド周辺では、パブやフェンス、路上駐車している車に至るまですべてが赤で、グディソン周辺ではすべてが青…!両方のエリアを歩き回る場合は、ニュートラルな色を選ぶように気をつけてくださいね😉。


両方のスタジアムを見学することも可能ですが、もちろん機会があれば試合を観戦するのが一番です。そうでなければ、バーという選択肢もあります。リバプールの中心部では、ライス・ストリート13番地にあるYeCrakeがお勧めです(ジョン・レノンもよく飲みに来ていたそうですよ)。


見ごたえのあるスポット


リバプールにはサッカークラブのほかに、2つの大聖堂があります。イギリスで唯一、英国国教会だけでなく、カトリックの大聖堂もある都市です。スタジアムと同様、大聖堂もジョージアン地区にあり、徒歩15分以内で行くことができます。2つとも全く異なるスタイルで、見応えがあります。

ゴシック・リバイバル様式の英国教会の大聖堂は、国内では最大、世界でも5番目の規模を誇ります。見た目は古いですが、実は74年の歳月をかけて1978年に完成しました。その教会を手がけた建築家のジャイルズ・ギルバート・スコット卿は、イギリスの有名な赤い電話ボックスで知られています。広大な敷地の割には、内装が印象的です。珍しいことに、中にはレストランとお土産屋さんがあります。

「メトロポリタン」と呼ばれるカトリックの大聖堂は、国内で最も近代的なもののひとつです。1967年に完成したこの建物は、王冠型の塔と美しいモダンなステンドグラスを備えた未来的な形をしています。青みがかった光を放つ円形の内部は、静寂に包まれています。


ウォーカー・アート・ギャラリー(Walker Art Gallery)は、イギリスで最も充実した美術館のひとつです。13世紀から現代までの作品が展示されており、「北のナショナル・ギャラリー」と呼ばれています。ターナー、レンブラント、ドガ、モネ、ゲインズボロー、クールベなど、とても素晴らしい絵画のコレクションがあります。常設展、企画展ともに無料でご覧いただけます。

リバプールのチャイナタウンは、ヨーロッパで最も古いアジア人街です。2000年に完成したこのアーチは、中国以外ではワシントンに次ぐ世界第2位の高さです。


Saint George's Hall:ネオクラシック様式の美しい建物で、刑務所、裁判所、コンサートホールとして使用されてきました。

The Philharmonic Dining Room, 36 Hope Street: ここはリバプールで最も素晴らしいパブのひとつです。価格は少し高めですが、ユニークなバーです。男性用トイレには、美しい大理石で作られています。女性の皆さん、あえてそこに行ってみましょう!パブの男性客は慣れていますからね😉。


リバプールの反対は…?

リバプールではすべてが美しく完璧なのでしょうか?荒廃した地域もあるのでは?正直なところ、4日間しか滞在していないので、一概には判断できません。北部のマージー川の岸壁には、使われなくなった建物や倉庫がかなり残っています。しかし、悲惨さや貧しさを匂わせるような印象を感じませんでした。私がカウチサーフィンをしていたのは、グディソン・パークからほど近い北部の地域でした。私が見たのは、ドアの前に花を飾ったペンキ塗りたてのきれいな労働者階級の家と、歩道でサッカーをする子供たちでした。地域によってはきっと存在するであろうコインの裏表が見えませんでした。いずれにしても、この街は私を大いに魅了したので、ぜひ皆さんにも訪れていただきたいと思います。


リバプールは、「The Pool, The Pool of Life, The Pool of Talent, The World In One City」という、非常に明快なスローガンで締めくくられています。


リバプールを訪れる際に便利なリンク集


●リバプールへの旅の準備のために: Visit Liverpool

●リバプールのホテルの予約

●行き方:OpodoSkyscannerBourse des Volsで航空運賃を比較する。


校正Erika

 

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