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  • 執筆者の写真Sarah

オランダで最も欧州漂うマーストリヒトに行くべき10の理由

更新日:2021年10月19日



私たちは皆、マーストリヒト...いや、あの有名な条約について聞いたことがあるのではないでしょうか。1992年、欧州連合(EU)を誕生させ、単一通貨ユーロの基礎を築いた条約のことです。しかし、その条約が締結した歴史ある都市そのものに行ったことのある人はどれほどいるでしょう?


また、マーストリヒトがどの辺に位置するのかご存知の方はどれほどでしょうか?おそらく少ないのでは、と思います......


私自身も、この旅行をする以前は、マーストリヒトがどのような場所なのかよく知りませんでした。もっと知られてもいい街なのですが…


ベルギーとドイツに近いムーズ川のほとりに位置するこの街は、歴史を持つヨーロッパの都市の中心部です。また、観光客がそう多く訪れない場所でもあるため、週末をゆっくり過ごすには良い場所かと思います。


一見、厳かな行政都市のように見えますが、そういうわけでもなく、実際はダイナミックな都市で、訪れるべき見どころスポットがたくさんあります。


今回はマーストリヒトを訪れる10の理由をご紹介します。



1/ ムーズ川のほとりを散策


マース川はマーストリヒトのアイデンティティそのものです。オランダ語でマース川は「マース」と呼ばれ、「トリヒト」はラテン語の「トラジェクトゥム」(浅瀬、水の通り道)に由来します。文字通り、マース川がマーストリヒトを2つに分けています。


マース川の西側には、中世のヴリトフ地区(Vrijthof)、城壁、宗教的な建物などがある歴史的な街があり、一方、東側は、ウィック地区(Wyck)やセラミックス地区(Ceramics )などの革新的な建築物があるトレンディな地区となっています。


マーストリヒトの2つの地域を結ぶ歴史的な橋は、オランダで最も古いと言われている13世紀に建設されたセント・セルヴァイス橋(Pont Saint-Servais)です。


アーチ構造のこの橋は、元々9つの石のアーチで構成されていたのですが、その一部が破壊され、現在は橋が2つに分かれています。


上の写真の右側部分が、金属製の歩道橋になっています。この橋のシステムは、非常に独創的で、プラットフォームがスムーズに持ち上がるようになっており、いつでも船が橋を渡れるようになっています。


マース川でのクルージングでは、マーストリヒトの岸辺を1時間かけて走ることもできれば、そこからベルギーのリエージュ(Liège)へ日帰りで訪れることもできます。



2/ オランダで最もヨーロッパ的な都市


ローマ人、スペイン人、プロシア人、そしてフランス人・・・多くの国の手に渡ったマーストリヒトは、様々な影響を受けてきました。そして、最終的には、1815年にネーデルラント連合王国の一部となりました。


通常、マース川を隔てに、国境がベルギーとオランダで分けられていますが、1843年に西岸のマーストリヒト周辺はベルギーではなくオランダに属することとなりました。


今日、ドイツやベルギーとの国境に近いマーストリヒトは、オランダである前に、何よりもまずヨーロッパの都市であることを実感するでしょう。


というのも、エラスムスプログラム(Erasmus program)のおかげで外国人留学生が多く、住民であるマーストリヒト人は複数の言語を話せるマルチリンガルです。多くはフランス語を話し、カフェやレストランでもフランス語を話すウェイターがいることに驚くかもしれません。


EUの歴史に興味のある方は、街の南に位置するGovernment aan de Maasを訪れることをおすすめします。


1991年にEEC(欧州経済共同体)12カ国の大臣が集まり、マーストリヒト条約に署名するまでの数ヶ月間、厳しい交渉が行われた場所です。また、ここには多くの作品が展示され、企画展も開催されていますよ。



3/ 豊かな宗教的遺産


マーストリヒトは、オランダで最も古い都市のひとつです。歴史的な中心となっているのは、フレイトホフ広場(la grande place Vrijthof)で、心地よいテラスが並んでいます。


また、街で最も重要な2つの宗教的モニュメントがあります。典型的なモサンロマネスク様式の聖セルファース教会(Basilique Saint-Servais)です。上の写真の右側にあるのがそうですが、2つの四角い塔が特徴です。1000年頃に建設され、その後何度も改築された、オランダ最古のモニュメントの一つです。


その反対側には、大きな赤い塔が特徴の聖ヨハネ教会があります。勇気のある方は、218段の階段を登って、街並みや周辺の田園風景を一望してみてはいかがでしょうか。


旧市街では、マーストリヒトで最も古いモニュメントである聖母教会(Onze Lieve Vrouwebasiliek)もぜひ訪れてみてください。1000年頃にはすでに建設されていた、ローマ時代の建物の基礎の上に建てられています。聖セルファース教会と同様に、ロマネスク様式の建物です。教会の正面からみると、2つの塔が両端に立ちはだかり、重厚な印象を感じます。


入口を入ってすぐの内部には、「海の星の聖母」のイコンが飾られた祭壇がロウソクで覆われており、多くの巡礼者が訪れます。料金を払うと教会から修道院の庭に入ることもできます。




4/ 豊かな産業の遺産


19世紀、マーストリヒトはオランダの主要な工業都市のひとつで、陶磁器、ガラス、セメントなどの生産をしていました。訪れるべき地区は、旧市街の北側にある「スフィンクス・クォーター(Sphinx quarter)」です。


港周辺の大規模な工業用倉庫は、現在はレストランやホテル、映画館などに改修されています。


また、エッフェルビル(建築家とは関係ありません)には、かつて大きなセラミック工場がありました。長さ120mにも及ぶ「スフィンクス・パッセージ(Sphinx passage)」を渡ると、この建物とそこで作られた製品の歴史を知ることができるでしょう。


こちらは毎日午前8時から午後6時まで開いています。パッセージを通り、無料展覧会気分で訪れてみてはいかがでしょうか。




5/ 産業廃棄物を利用したストリートアート


同じ地区には、いくつものストリートアートの壁画が見られます。中でも象徴的なのが、オランダの画家コリン・ファン・デル・スレイズ(Collin van der Sluijs)が描いたこの美しい鳥です(上の写真左)。


このアートをよくみてみると、花に囲まれた鳥は、この地区の工場で製造された陶器の残骸の上に佇んでいることが、お分かりでしょうか・・・。


港内の反対側には、半分が廃墟となった巨大なビルがあります。壁には何人かのアーティストが描いていますが、その中でもルーク・スカイ(Luke Sky)のポートレートスタイルをとても気に入っています。




6/ ボンヌファンテン美術館

ボンネファンテン(musée des Bons-Enfants)と呼ばれる美術館は、マーストリヒトで最大の美術館です。建築家のアルド・ロッシ(Aldo Rossi 1931-1997が設計したこの建物は、赤レンガの本館と高さ28mの亜鉛製の塔で構成されています。


1階には、巨匠の絵画や中世の彫刻などの古代美術コレクションが、2階には、リンブルフ州やマーストリヒト地方のアーティストによる現代美術作品や企画展などが展示されています。


コロナウイルス対策期間中は、必ずオンラインで入館予約をしましょう。



7/ オランダで最も古い水車

マーストリヒトには、オランダ最古の水車「ビスコップスモレン(Bisschopsmolen)」があります。その歴史は7世紀にさかのぼり、現在も動いているのです。


現在は伝統的なベーカリーがあり、当時と同じようにパンやヴラーイエン(リンブルフのパイ)が作られています。私はヴラーイエンを味わいたかったのですが、残念ながら休日でした・・・。


ビスコップスモレンのウェブサイトの情報も参考にしてみてください。



8/ 教会のなかの本屋


こちらはマーストリヒトで最も変わった場所の一つ、「boekhandel Dominicanen」です。以前はドミニカ共和国の教会でしたが、現在は本屋さんになっています。


たとえ、ほとんどの本がオランダ語で書かれていても、棚を見て回りたくなります。奥にはカフェが設けられ、十字架の形をしたテーブルが置かれています。静かにお茶やコーヒーを飲みながら、一日の疲れを癒すのに心地よい場所です。



9/ 三銃士ダルタニアンへの敬意を表して

ダルタニアンの活躍は、フランスの歴史の中でも、あまり知られていない出来事ではないでしょうか。


フランスの銃士の中で最も有名なダルタニアン(D’Artagnan)は、1676年6月25日、ルイ14世の軍隊がマーストリヒトを包囲している最中にマーストリヒトで亡くなりました。


最終的に勝利を収めたのはフランスでしたが、マーストリヒトが1794年にフランスに併合され、1815年にオランダに戻るまでには、さらにいくつかの戦いがありました。


多くの勇敢な銃士が戦った城壁のふもとには、ダルタニアンの像があります。しかし、彼にはお墓がありません。8000人もの兵士が命を落としたこの巨大な戦場で、彼もその他の兵士と共に埋葬されたのだと思います。


ダルタニアンの歴史に興味をお持ちの方は、私の記事「ジェール地方での滞在」をお読みください。



10/ ビジター・マーストリヒト・アンダーグラウンド

マーストリヒトの市街地の南側には、ベルギーとの国境近くにあった18世紀の要塞、フォート・セント・ピーテル(fort St.-Pieter)があります。


長い間、フランス軍を撃退するために様々な用途で使われてきました。ここからは、市内の地下を走る巨大なネットワーク「マーストリヒト・アンダーグラウンド」にアクセスできます。


総延長200kmにも及ぶこれらの洞窟は、石切り場として、ローマ時代から採掘されてきました。


また、戦争や攻城戦の際には、住民の避難場所としても利用されており、最近では、アーティストがグラフィティを描いています。砦と洞窟はガイドツアーで訪れることができます。洞窟の中は1年中9度なので、暖かい服を用意していきましょう。




マーストリヒト訪問時のアドレス帳

ここからは、今回の滞在で私が気に入ったレストランやホテルをご紹介します。


注意:コロナウイルスの感染防止期間中は、レストランでは予約が必要な場合が多いので、事前に計画を立てておくことをお勧めします。


それから、オランダでは食事の時間が早いことも知っておいてください...ディナーサービスは通常、午後6時に始まります。



マーストリヒトでのお食事


●Crowne Plaza


ムーズ川沿いのテラスでの食事はいかがでしょうか?クラウンプラザホテル内にあるレストラン「La Mangerie」がおすすめです。


ポケボウルは新鮮で美味しく、デザートには地元リンブルフ地方の名物料理「ヴライパイ(la tarte Vlaai)」をお召し上がりいただけます。


川沿いは自転車と歩行者が通るだけですから、とても静かな雰囲気です。夕日を見ながら食事をするのに良い場所です。


詳しい情報や予約はこちらから。



●Sofa


マーストリヒトでの美食ランチをいただくのにおすすめのレストランです。


ここは中心街から少し離れた住所ですが、自転車や車で簡単にアクセスでき、マーストリヒトのマリーナ近くの美しい自然を体感できます。


天気が良ければ、テラスがとても気持ち良く、料理はとても美味しいです。シックでお洒落なレストランでのお食事をぜひお楽しみください。


詳しい情報や予約はこちらから。

●De Poshoorn


こちらはウィック地区のお洒落なレストランです。私たちはマーストリヒトに到着した最初の夜、ここで夕食をいただきました。


食事だけでなく、ウェイターの方がとても親切で、マーストリヒトのお気に入りの住所を教えていただきました。バーも兼ねてますから、食事やお酒を嗜めますよ。


詳しい情報や予約はこちらから。


●Bouchon d'en face


こちらでは、フランス料理のディナーを楽しむことができます。フランスの美食が食べたいなら、サンセルヴェー橋からすぐのところにあるこちらのレストランに行ってみてください。


典型的なビストロのフレンドリーな雰囲気を再現した素敵な場所です。


メニューは、フランスの名物料理をオランダ風にアレンジしたものです。このお店はフランス好きの家族が開いたのだとか。。


詳しい情報や予約はこちらから。

Bold


マーストリヒトの景色を眺めながら飲むならこちらがおすすめです。スフィンクス地区にあるエッフェルビルの屋上にあり、マーストリヒトで唯一のルーフトップバーです。


街の景色を見ながらカクテルを飲むのにいい場所です。Student Hotelが入り口になっています。私はこのルーフトップバーからストリートアートを発見し、翌日アート散策に行きました。




マーストリヒトでの滞在先


マーストリヒトには素敵なホテルがたくさんあります。街自体、それほど大きくはないのですが、街の中心部にあるホテルに滞在すると観光がしやすいのでおすすめです。


私はウィック地区にある素敵なブティックホテルのダッチホテル(Dutch hotelに2泊しました。1階の部屋からは庭に出ることができ、その上、コーヒーが無料で飲み放題です。


しかし、私は朝食が好みではありませんでした。フルーツジュース、クロワッサン、ヨーグルトが入った「朝食バッグ」がドアの前で配られるスタイルです。


朝食は、隣のカフェ「Van Wijck」でぜひどうぞ。ボリュームのあるブランチがお好きな方に最適です。


クラウンプラザのムーズ川を望めることができる部屋、こちらには宿泊したわけではありませんが、部屋を見学させてもらいました。


ムーズ川の景色が見える部屋は、窓を開けられなくても、とても気持ちがいいですね...。



もし、ムーズ川の反対側の旧市街に滞在したいのであれば、BE41を試してみることをお勧めします。



マーストリヒトへの行き方


私はアムステルダムから自転車でマーストリヒトに到着しました。この話は、別の記事「友人のアデリーヌ(Voyagesetc)と一緒にオランダを自転車で旅する」でも紹介しています。


マーストリヒトは、アルクマールからマーストリヒトまで、国を南北に横断する自転車ルート「LF7」にあります。


そうでなければ、フランスからマーストリヒトへの最も簡単な交通手段は列車です。パリからはタリスでリエージュまで行き、そこからローカル線でマーストリヒトまで行くことができます。



滞在に関する情報


マーストリヒトでの滞在に備えて、市の観光局オランダの観光局をチェックしておきましょう。


ミシュランガイドを持っていくと、マーストリヒトの街についてかなり詳しく書かれています。


コロナウイルス情報:渡航前に、流行の推移とオランダでの対策についてご確認ください。政府のウェブサイトを参照することができます。


また、この旅行中に掲載された他の2つの記事、ユトレヒトのシティガイドオランダでのサイクリング旅行のストーリーもご覧いただけます。


編集・校正Erika

 

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